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AI Overviewでアクセスが減ったとき、本当に見るべき指標は?|福岡の制作会社が自社データで解説 2026/09/23を表すイメージ画像

AI Overviewでアクセス激減?本当に見るべき指標を自社データで解説

AI Overviewが検索結果の上部に答えを表示するようになり、「Googleからのアクセスが急に減った」という相談が増えています。ただ、全体のクリック数の増減だけで事業の good/bad を判断するのは危険です。当社(福岡のWeb制作会社AliveCast)が自社サイトを90日間・前年同期比で実測したところ、合計クリックは74%減っていましたが、受注に直結する商用ページのクリックはほぼ横ばいでした。減った分の97.5%は、そもそも売上に結びつかない情報記事です。本記事では、その分解の手順と見るべき指標を、実データで示します。

AI Overviewでアクセスが減るとは、どういう現象か

AI Overviewは検索結果の最上部に生成AIの回答を表示する仕組みで、ユーザーが青いリンクをクリックせずに答えを得てしまう「ゼロクリック検索」を増やします。特に「〜とは」「〜の方法」「〜の費用」といった情報収集系のクエリで顕著です。

ここで重要なのは、表示順位が落ちていなくてもクリックだけが消えるという点です。順位1位のままクリックが0に近づくことが起こります。つまり「順位を上げれば戻る」という従来のSEOの発想が効きません。まず「順位は維持されているか」「表示回数(インプレッション)は残っているか」を分けて確認してください。順位が落ちたのか、順位は保ったまま表示だけが消えたのかで、打つ手がまったく変わります。

> 持ち帰り: アクセス減を見たら、Google Search Consoleで「クリック・表示回数・平均順位」を必ず3つ並べて見る。順位が保たれ表示だけが減っているなら、それはAI Overviewによるゼロクリック化のサインです。

「全体のクリック数」で判断してはいけない理由

結論から言うと、サイト全体のクリック数は事業実態を表さない指標です。理由は、情報記事の減衰に数字が支配されるからです。

当社が自社サイトを90日間・前年同期比で分解したのが下の表です(2026年8月時点の実測。単一サイト・単一期間の測定である点はご了承ください)。

区分 前年 直近 増減
商用導線(トップ/商用LP/実績/集客記事) 467 424 ほぼ横ばい
採用ページ 96 81 -15
情報記事(制作ノウハウ/採用ブログ) 4,561 833 -3,728
合計 5,186 1,362 -3,824(-74%)

全体では74%減という衝撃的な数字ですが、減少-3,824のうち-3,728(97.5%)が情報記事の1区分に集中しています。その中身は「flex 幅指定」のようなCSSの書き方を調べるクエリで、順位はむしろ9.5位→7.6位に改善したまま、表示回数だけが84%消えていました。「flex width 効かない」に至っては1.1位のまま、表示が126回→1回になっています。AI Overviewがコード例を直接答えてしまい、青リンクが不要になったのです。

正直に言えば、当社もこの情報記事群のアクセスは大きく失いました。ですがこれらのCSS構文記事は、読んだ人がWeb制作を発注するわけではなく、もともと受注に一切結びついていません。だから戻しにいく価値がない、という判断になります。

> 持ち帰り: 全体クリックが減ったら、まずページを「商用導線/採用/情報記事」に分類して増減を出す。減少がどの区分に集中しているかで、対応すべきか放置すべきかが決まります。

見るべきは「商用導線クリック」だけを切り出した数字

やってはいけない対応と、正しい対応を並べます。

  • ❌ 悪い例: 「全体クリックが74%減った。SEOが崩壊したので全記事をリライトし直そう」→ 労力の大半を、受注に結びつかないCSS記事の回復に費やす。しかも1位でも表示が出ない構造なので、直しても戻らない。
  • ✅ 良い例: 導線別に分解し、商用導線クリック(467→424)はほぼ横ばいだと確認する。減少の97.5%は非商用の情報記事だと特定し、その区分をKPIの母数から外す。工数は商用ページのCVR改善に回す。

当社ではこの気づきを受けて、ダッシュボードのKPIを「サイト全体のクリック」から「商用導線クリック(トップページ・各サービスLP・制作実績・集客記事の合計)」に変更しました。感覚で「増えた/減った」を語らず、事業に直結する導線だけを定点観測する形です。

> 持ち帰り: 監視すべき主KPIは「商用導線クリック」。トップページ・サービスLP・実績ページなど、受注につながるページ群だけを合算して28日単位で追う。情報記事のアクセスは別枠(あるいは母数外)にする。

CTRが下がったときも「分母の汚染」を疑う

平均CTR(クリック率)の低下も、同じ罠にはまります。表示回数の多い低CTRページが分母を膨らませているだけ、というケースが多いからです。

当社の実測では、表示300回以上・CTR1%未満のページ10本だけで全表示回数の56%を占め、そのクリックはわずか27でした(1本は9,313表示で4クリック)。これらを分母から除くと、実質CTRは2.72%まで上がります。さらに順位別の標準CTRに対する達成率で見ると、商用ページはむしろ良好でした。

CTRの異常を判定するときは、固定のしきい値ではなく「その順位で期待されるCTR」との比較で見ます。逸失クリックはこの式で概算できます。

逸失クリック数 = 表示回数 × (その順位の標準CTR − 実CTR)

順位別の標準CTR(目安)
 1位=27%  2位=15%  3位=11%  4位=8%  5位=6%
 6〜7位=4%  8〜10位=2.5%  11〜15位=1.2%  16〜20位=0.7%

たとえば「1位・表示357回・クリック0」は期待クリックが約96件のはずで、実測0はまず起こりません。これはCTR改善の余地ではなく、順位計測ツール等の自動アクセスで表示回数が水増しされている汚染を疑うべきサインです(モバイル比率0%・国外比率が高い、などが補助シグナル)。

> 持ち帰り: CTR低下を見たら、①表示が多く極端に低CTRなページを分母から一度外す ②順位別の標準CTRとの達成率で見る。「1位なのにクリック0」は改善対象ではなく、自動アクセスかAI Overviewを疑う。

AI Overview時代に、では何をすべきか

Googleは公式に、AI Overviewへの表示について「追加の要件はなく、別途特別な最適化を行う必要もありません」「生成AI検索に構造化データは必須ではありません」と明言しています(Google検索セントラル「AI機能とサイト」2025年12月時点)。同じくllms.txtのような専用ファイルも「Google検索では無視される」とされています。つまり、AI用の特別なファイルやマークアップを売り文句にする施策は、Googleに対しては効果の裏付けがありません。

ではやることがないかというと、逆です。Googleが求めているのは、①ページがクロール・インデックスされていること、②独自性のあるコンテンツ、③セマンティックなHTML、④良好なページ体験、です。AI Overview時代に効くのは奇策ではなく、次の地に足のついた対応です。

  • 指標を事業に合わせる: 上記のとおり商用導線クリックを主KPIにし、情報記事の減衰に一喜一憂しない。
  • 一次情報を持つページを厚くする: AIが答えを代替しにくいのは、自社の実測・事例・料金内訳など「そのサイトにしかない情報」。当社もこの記事のように自社データを開示する方向に舵を切りました。
  • 結論先出しの書き方にする: 各見出し直下に80〜120字の簡潔な答えを置く。これは特別なマークアップではなく「文章の書き方」で、読者にもAIにも抜き出されやすくなります。

正直に付け加えると、AIの回答は変動します。同じ質問でも日によって引用元が変わり、後日の再測で結果が揺れることは珍しくありません。だからこそ、単発のスクショや一度の順位ではなく、事業に直結する導線を継続して測ることが唯一の再現性ある指標になります。

> 持ち帰り: 「AI向けの特別ファイル」に投資する前に、公式が求める基本(インデックス・独自コンテンツ・ページ体験)と、自社にしかない一次情報の拡充に振り向ける。

よくある質問

AI Overviewでアクセスが減ったら、まず何を確認すべきですか?

Search Consoleで「クリック・表示回数・平均順位」を3つ並べて見てください。順位が保たれたまま表示だけが減っているなら、AI Overviewによるゼロクリック化のサインです。次にページを商用導線・採用・情報記事に分類し、どの区分で減ったかを特定します。順位が落ちた場合とは対処がまったく異なります。

全体のクリック数が大きく減っていても、問題ないことはありますか?

あります。当社の実測では合計クリックが90日で74%減りましたが、減少の97.5%は受注に結びつかない情報記事(CSS構文などの調べ物クエリ)でした。受注につながる商用導線のクリックはほぼ横ばいです。全体の数字は情報記事の減衰に支配されるため、事業実態を表す指標にはなりません。

CTRが下がったのは、メタディスクリプションが悪いからですか?

必ずしもそうではありません。表示回数の多い低CTRページが分母を膨らませているだけのことが多く、それらを除くと実質CTRは大きく変わります。まず順位別の標準CTRとの達成率で見て、「1位なのにクリックがほぼ0」のような不自然なページは、文面の問題ではなく自動アクセスやAI Overviewを疑ってください。

AI Overview対策として、専用ファイルや特別なマークアップは必要ですか?

Googleに対しては不要です。Google公式が「特別な最適化は不要」「構造化データは必須ではない」「llms.txtはGoogle検索では無視される」と明言しています。効くのは、独自性のあるコンテンツ、結論先出しの書き方、良好なページ体験、そして自社にしかない一次情報の拡充です。

まとめ

AI Overviewでアクセスが減ったとき、見るべきは「サイト全体のクリック」ではなく「商用導線クリック」です。当社の実測でも、全体は74%減でしたが事業に直結する導線は横ばいで、減った分のほとんどは受注に結びつかない情報記事でした。指標を事業に合わせて分解すれば、直すべきページと放置してよいページが見えてきます。

AliveCastは福岡を拠点に、GSC・GA4の実データに基づいたSEO/AEOの指標設計と改善をご支援しています。「アクセスが減ったが、何をどう見ればいいか分からない」という方は、AEO対策サービスのページをご覧いただくか、お問い合わせからお気軽にご相談ください。

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